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毎年この時期になると放送される野坂昭如原作のこの映画ですが、
節子の声がはかなくて可愛らしくて見入ってしまう。
清太にとって節子は家族であり、自分の生きる目的のすべてだったが、義理のおばさんは義理の子供にかまけている余裕もなく、子供が自分の家族にとってプラスにならないと分かると、居場所を奪って追い出してしまう。
清太はおばさんのご機嫌を取ることも、子供らしく振る舞うことも忘れていた。それゆえ嫌われてしまったのだ。
おばさんの家をでてからの清太は節子の為に、農家を荒らす毎日であったが、努力もむなしく栄養失調によって死んでしまった。
そこで映画は終わっている。でも小説では、清太は節子を失い家族全員を失ったことで人生に絶望して、他の戦争孤児と同じように駅で寝泊まりするようになる。そして、彼も栄養失調によって死んでしまうのである。
私はこのDVDを見るととても腹が立つ。おばさんも、警察官も、医者も・・・・誰一人としてこの幼い未成年を保護することも何もせずに見て見ぬふりをして見殺しにしまったのだ。青々と、生い茂る農作物を実らせていた農家の人間でさえも彼らに救いの手をさしのべることはなかった。田舎の農家ならば戦争当時もたらふくご飯は食べていたはず。最後に自分の見晴らしの良い家に久しぶりに戻って来て安堵の声もあまりにタイミングよく発せられるので、怒りが増幅してくるのだろう。実際戦後そういう戦災孤児達はそのような農家に働き手としてもらわれて行ったケースもあったと言うことだ。
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